名古屋市鶴舞線いりなか駅近くの女性医師による精神科・心療内科|りさ杁中こころのクリニック

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2021/12/05 : 待合の本のご紹介 「自分でできる「不眠」克服ワークブック」

不眠症には認知行動療法が効果があります。この「効果」というのは、研究を通して確かめられたものですが、日本で不眠症の認知行動療法の研究をされた渡辺範雄先生が書かれた「自分でできる「不眠」克服ワークブック」というセルフヘルプ本をご紹介します。


実は私は後期研修のときに渡辺先生に半年間ご指導いただいたことがあるので、そういった意味でも思い入れのある本です。


認知行動療法というのは、効果があることはわかっていても、認知行動療法をできる治療者が限られているので、日本中どこの医療機関でも受けられるかというとそうではないという現実があります。この本は、そういった「認知行動療法を受けたくても受けられない方に対して、認知行動療法のエッセンスを届けたい!」という思いが詰まった本なのだろうなと推測しています。


10ページからなる、それほど分厚くない本なのですが、とにかく不眠症治療に必要なことが詰まっています。まず、「このワークブックが適さない不眠」の条件が初めに書かれています。そして、認知行動療法で行うような「睡眠日記」の書き方、良眠を得るための「睡眠衛生則」の紹介、そして最後には「症状がよくなった後に、再燃した場合」と、症状が良くなったところまででなく、その後のことまで書いてあるなど、本当に盛りだくさんの内容です。


「行うべきこと」だけでなく、その理論的背景も丁寧にわかりやすく書かれています。


これだけ内容量は多いのですが、挿絵やフォントが柔らかいイメージで、文章もきれいなので、とても読みやすいです。


この本に書いてある、「8週間で不眠症を改善しよう」という、短期集中で不眠の問題に取り組むために使っても良いのでしょうし、「不眠症を良くするには何に気をつけたら良いのかな?」という気軽な気持ちで読んでもらっても役に立ちそうだと思います。



りさ杁中こころのクリニック 院長
今井理紗

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