適応障害
適応障害とは
適応障害とは、ある特定の環境(職場・学校・家庭など)にいるときに症状が生じ、その環境から離れると症状が落ち着く状態をさします。うつ病やパニック症といった他の診断がつくときには、適応障害の診断はつきません。
また、身体表現性障害との鑑別として、「明らかにストレス因があるときだけ身体症状が生じ、身体症状そのものへのとらわれが強くない」場合には、適応障害として治療を行うことがあります。
適応障害の治療
適応障害の治療では、環境から離れるにはどうしたら良いか、もしくは現在の環境とうまく付き合っていくにはどうしたら良いかを話し合っていく精神療法(一般にイメージされる「カウンセリング」とほぼ同じ意味です)が中心になります。
休職をする場合には診断書を当日に発行できます。休職にはメリット・デメリットがあるため、状況によっては休職を勧めないこともあります。
休職によって症状は改善することが多いですが、それで終わりではありません。部署異動などの環境調整をして復職するのか、転職を検討するのか、あるいは仕事を辞めるのか、診察の中で一緒に検討していきます。
当院で行っている適応障害の診療の工夫
不安・身体症状への対処
適応障害でも、不安からくる動悸・息苦しさ・胃腸症状が生じることがあります。その場合、パニック症などと同様に、診察の中で呼吸法をお伝えし、身体症状の負担を減らす練習を行います。
ぐるぐる思考(反芻)への対応
「同じ考えが頭の中を回り続けて止まらない」というぐるぐる思考(反芻思考)がある場合には、マインドフルネスの練習を取り入れ、考えに巻き込まれすぎない方法を一緒に練習します。
本人の得意・不得意の言語化
適応障害では、環境側の問題だけでなく、本人の得意・不得意(仕事の進め方、人間関係のスタイル、集中しやすい条件・苦手な条件など)が影響していることがあります。診察の中でそれらを言語化し、「何がうまくいっていないのか」を整理します。
職場・学校での「不適応の構造」を明確にする
どの場面でストレスが強く、どのようなミスマッチが起きているのかを一緒に分析します。
そのうえで、負担の減らし方、優先順位のつけ方、環境への伝え方など、具体的な対策について助言をしています。
対人関係のズレの整理
誰かとうまくいかない、誤解が続く、コミュニケーションが噛み合わない、といった悩みがある場合には、本人と相手の間でどのような認識のズレが起きているかを丁寧に整理します。必要に応じて、関わり方のコツや伝え方の工夫についてもお伝えします。
診療時間
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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| 昼診 | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | × |
| 夕診 | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | × |
昼診 10:30-14:00 夕診 15:00-19:00

