摂食障害
神経性大食症(神経性過食症)
過食とそれに伴う排出行動(過食嘔吐など)が見られる疾患です。抗うつ薬による治療が効果があります。
精神療法(≒カウンセリング)では、認知行動療法や対人関係療法も効果があります。当院で精神療法をするとしたら対人関係療法を行います(保険診療のほか、別途予約料がかかります)。摂食障害の患者さんは、感情を抑えるのが習慣になっている方もいるのですが、摂食障害の症状と感情が関係していることは多いので、対人関係療法では、生きづらさの背景を振り返ったり、日々の出来事と過食や気持ちとの関係について面接の中で振り返ったり、周りの人との関係について詳しく話してもらったりします。 また、過食には心理的な過食と飢餓過食があり、飢餓状態にさせないことである程度過食を防ぐことができるため、食事日記などを用いながら規則正しい食生活を目指していくこともあります。
過食性障害
過食がみられ、排出行動がみられないタイプの疾患です。心理的な要因が過食に関連している場合、その問題について話し合っていきます。
抗うつ薬による治療が効果があります。対人関係療法や認知行動療法も効果があるとされていて、当院で精神療法をするとしたら対人関係療法を行います(保険診療のほか、別途予約料がかかります)。
内科的な合併症のリスクも高いため、内科を併診することをお勧めします。
神経性やせ症(神経性無食欲症) ※現在は受け入れを中止しています
「拒食症」と呼ばれている、病的な低体重となってしまう疾患です。それにも関わらず、肥満恐怖がみられたり、体重を増やすことへの抵抗がみられたりします。内科的な合併症がみられやすいため、内科や小児科へ併診することが必要です。
以前は当院でも診療していましたが、病状が悪化した際の後方の受け入れ先の病院が名古屋市内にないため、現在は受け入れを中止しています。
当院における摂食障害の診療の工夫
精神療法を併用した薬物療法に頼りすぎない治療
先ほど記載した通り、神経性大食症(神経性過食症)や過食性障害に抗うつ薬は効くのですが、ガイドラインでは精神療法を併用することが強調されています。当院では、患者さんの病態に合わせて、食事の仕方、強迫行動、対人関係のパターンを共有し、何を変えていくとよいかを患者さんと相談したり、症状と感情との関係について理解できることを目指したりします。
また、お時間を確保して対人関係療法を実施することもできます(保険診療のほか、予約料がかかります)。
ツールの利用
食事日記、摂食障害の症状の重症度をはかるアンケート(信頼性があると研究で示されているもの)、ご家族用の問診票といった工夫や、感情表出が苦手な方には描画テストを行なったりと、効率的に診療を行うためのツールを使うことができます
併存疾患への積極的な治療
摂食障害があるとどうしても食べ物の問題に目が向きがちですが、摂食障害の背景にPTSDやうつ病、不安症があることもあります。当院では、併存疾患をもつ可能性を念頭におき、併存症があった場合にはそれも含めた治療を行います。
家族面談を行うこともできます
摂食障害はご家族にも治療に協力してもらうと効率的に良くなるとされています。患者さんの希望にもよりますが、ご家族に面談に入ってもらうこともできます。そこでは、ご家族の思いやこれまでされてきた対応方法などを伺いながら、どうしていくと良いかを話し合っていきます。
診療時間
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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昼診 | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | × |
夕診 | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | × |
昼診 10:30-14:00 夕診 15:00-19:00